2018.08.20更新

投稿者: アビーム法律事務所

2018.08.20更新

婚姻費用分担の鋪は、権利者が義務者に対して、請求の意思を明示したときと解されています。

 

請求の意思を明示したときとはいかつという点ですが、単に書面で請求すると通知をしておけばいいのか、調停・審判の申立まで行っていないといけないのかという問題があります。

 

この点、調停・審判の申立までは不要という審判例はあるものの、実務的には、調停・審判を申し立てた時点からしか婚姻費用分担の請求は出来ないという見解が趨勢だと思います。

 

私の経験上、義務者が過去の分も含めて支払うと合意した時を除き、調停申立時からの分しか認められたことはありません。

 

婚姻費用分担の調停を躊躇していると、どんどん請求額が少なくなっていくということになります。婚姻費用に関しては、早期に申立をしておくべきだろうと思います。

投稿者: アビーム法律事務所

2018.08.16更新

算定表は、夫婦が別居し、それぞれが居住費(家賃や住宅ローン)を支払っていることを前提にしています。

では、夫が自宅を出ていく形で別居が始まり、妻が自宅に残ったものの、その自宅の住宅ローンは夫が支払っているという場合、婚姻費用はどのように計算するのでしょうか。

 

これについては、いくつか考え方があり、しかもその理屈をご説明する場合、相当の前提知識がないと理解しづらいです。

そこで、理屈は省略し、事例を設定して、結論のみを示させていただきます。

これでイメージを掴んでいただければと思います。

具体的にご自身の事例でいくらになるかは、弁護士にご相談ください。

 

夫 年収800万円

妻 年収200万円

子ども 2人(第1子18歳、第2子13歳)

住宅ローンの月額 12万円

 

考え方1

住宅ローンを考慮しない場合の婚姻費用 15万円

月額婚姻費用 14万円

 

考え方2

住宅ローンを考慮しない場合の婚姻費用 15万円

月額婚姻費用 11万円

 

考え方3

住宅ローンを考慮しない場合の婚姻費用 15万円

月額婚姻費用 12万円

 

この例ですと、住宅ローンを夫が支払っているということを考慮しなければ、月額15万円であるところ、この事実を考慮すると、11万円から14万円程度になるということになります。

かなり幅がありますが、考え方が決まっているわけではなく、どの金額になるかはケースバイケースということになります。

たまに、住宅ローン12万円を支払っており、計算上15万円の婚姻費用になるとしても、この差額の3万円しか支払わないと主張する方がいますが、そういった考えをとらないことだけは確かです。

 

投稿者: アビーム法律事務所

2018.08.15更新

妻のほうが夫よりも高収入のような場合は、むしろ、妻が夫に対し、婚姻費用を支払うことになりますが、そういったケースでなければ、婚姻費用の請求をすることは可能です。

ただ、算定表が前提としているケースではないので、算定表で婚姻費用の額を算出することはできません。

算定表のベースとなっている計算方法に従い計算する必要があります。

 

具体的に計算します。

 

基本的な計算方法の説明は、こちらのページに記載があります。

 

夫 年収 800万円(給与収入)

妻 年収 200万円(給与収入)

子1人(5歳)

夫が子どもを連れて別居した。

 

夫の基礎収入:800万円×36%=288万円

妻の基礎収入:200万円×39%=78万円

生活費指数:夫と妻は100、子は55

 

権利者世帯の割当て額

 

(双方の基礎収入の合計額)×(権利者側の生活費指数)÷(家族全員の生活費指数)

=288万円+78万円×(100)÷(100+100+55)

=1,435,294円

 

月額婚姻費用

上記金額-権利者の基礎収入

=1,435,294円-780,000円

=673,294円(年額)

月額は、これを12で割って

56,107円

が月額の婚姻費用となります。

 

 

 

 

 

投稿者: アビーム法律事務所

2018.08.15更新

婚姻費用を計算するに際しては、生活費指数というものを利用します。

 

生活費指数とは、世帯の収入を、世帯を構成するメンバーに、どのように割り振るべきかを示す指数のことをいいます。

 

結論として、各指数は下記の通りとなっています。

 

親:100

 

子0歳から14歳:55

 

子15歳から19歳:90

 

親を100として、14歳までの子どもは半分ちょっとしか生活費を使わず、15歳以上になると親とそう変わらない生活費を使うと考えられているということになります。

投稿者: アビーム法律事務所

2018.08.13更新

婚姻費用の計算で基礎収入というものを算出します。

 

まずは、基礎収入をどうやって計算するか結論部分だけご説明します。

 

給与所得者については、給与所得額(源泉徴収票の支払金額欄の金額)に、収入額に応じて下記の%を掛け合わせて算出します。

 

100万円まで 42%

125万円まで 41%

150万円まで 40%

250万円まで 39%

500万円まで 38%

700万円まで 37%

850万円まで 36%

1350万円まで 35%

2000万円まで 34%

 

自営業者については、確定申告書の「課税される所得金額」に、所得金額に応じて下記の%を掛け合わせて算出します。

421万円まで 52%

526万円まで 51%

870万円まで 50%

975万円まで 49%

1144万円まで 48%

1409万円まで 47%

 

基礎収入というのは、収入の中から税金や社会保険料等必ず支出しなければならないものを控除し、生活費として使える金額をいいます。婚姻費用の算出に際しては、便宜上、上記のパーセンテージを掛け合わせて基礎収入を算出しています。

基礎収入に関しも、事情によっては、上記計算結果に修正を加えることもありますが、それについては、また別のページで解説していく予定です。

 

 

 

投稿者: アビーム法律事務所

2018.08.13更新

婚姻費用の算出は、算定表を用いれば、概算額は簡単に算出できます。

ただ、事例によっては、算定表をそのまま利用できない場合もあります。

そういった場合は、算定表のベースとなっている計算方法に立ち返って計算をする必要があります。

そこで、その計算方法をご説明します。

 

権利者というのは、婚姻費用の支払いを受けられる者で、義務者というのは、婚姻費用の支払いをしなければならない者をいいます。

 

1 権利者の世帯に割り振れられる婚姻費用を計算します。

 【計算式】

   (支払義務者の基礎収入+権利者の基礎収入)×(権利者世帯の生活費指数)÷(世帯全体の生活費指数)

 

2 次に、義務者から権利者に支払われる婚姻費用分担額を算出します。

  (1で算出した金額)-(権利者の基礎収入)

 

2で算出された金額が、1年間の婚姻費用分担額になりますので、それを12ヶ月で割りますと月額の婚姻費用が算出されます。

基礎収入は、こちらのページでご説明しています。

生活費指数については、こちらのページでご説明しています。

 

夫の給与所得 500万円

妻の給与所得 200万円

子ども 12歳と17歳の2人

妻が子ども2人を連れて別居

 

1 (500万円×38%+200万円×39%)×(100+55+90)÷(100+100+55+90)

 =(1,900,000+780,000円)×245÷345

 =1,903,188円

 

2 1,903,188円-780,000円=1,123,188円

  これが年間の婚姻費用となり、12ヶ月で割ると93,599円となり、これが月額の婚姻費用となります。

 

 

投稿者: アビーム法律事務所

2018.08.09更新

婚姻費用は、夫婦のそれぞれの収入額に応じて変わってきます。

こちらの東京家庭裁判所のホームページに簡単に婚姻費用の金額がわかる一覧表が記載されています。

 

この一覧表は、妻又は夫が子ども全員と同居しているという前提になっています。

いまの日本で典型的なのは、妻が子どもをつれて夫と別居しているというパターンです。

今回は、この妻が子ども1人(3歳)を連れて別居を開始したという場合を例にご説明します。

この一覧表の見方ですが、一覧表の右上に「養育費・子1人表(子0歳~14歳)」などの記載があります。

いくつも表がありますが、このうち、「婚姻費用」となっているもののなかから、ご自身の子どもの人数・年齢などが当てはまる表を探してください。婚姻費用は、子どもがいなくとも当然貰えますので、子どもがいない方の場合は、「婚姻費用・夫婦のみの表」というものを利用することになります。

 

 子ども1人で3歳ですので、

「婚姻費用・子1人表(子0歳~14歳)という表を利用することになります。

横軸が権利者の年収になっています。

縦軸が義務者の年収になっています。

この事例ですと権利者は妻で、義務者は夫です。

妻の年収と夫の年収がクロスする場所の金額が婚姻費用の金額となります。

例えば、妻の年収が100万円で、夫の年収が500万円である場合、8万円から10万円が月の婚姻費用の金額になります。

8万円から10万円という幅の下の方に該当するので、8万円程度と考えればいいということになります。

 

給与所得の場合は、源泉徴収票の「支払金額」(控除されていない金額)を収入額とします。

自営業者の場合は、確定申告書の「課税される所得金額」を年収額とします。

 

以上が基本的な算定表の見方ですが、算定表はあくまで典型的なパターンを前提としたものですので、例えば、子どもが4人以上いる場合や、夫が住宅ローンを支払っている自宅に妻と子どもが住み、夫は別にアパートを借りて住んでいる場合(妻が家賃を負担していない場合)など、例外的な場合については、この算定表では計算できません。

その場合は、この算定表の根拠となった計算方法に立ち返って、計算し直す必要があります。

それについては別途ご説明したと考えております。

また、その様の場合については、弁護士に相談したほうがいいのではないかと思います。

投稿者: アビーム法律事務所

2018.08.07更新

浮気をして出て行った妻又は夫から婚姻費用の請求を受けた場合、婚姻費用を支払う義務があるかですが、基本的に支払う必要はありません。

ただ、出て行った妻又は夫が子どもを連れて出て行っている場合、子どもの分の婚姻費用は支払わなければなりません。

浮気をした本人の婚姻費用の請求は、権利の濫用として許されないと考えられています。

投稿者: アビーム法律事務所

受付時間9:00~18:00 044-200-9966
24時間受付 お問い合わせはこちら
foot_info_btn01_sp.png
24時間受付 お問い合わせはこちら