2015.09.01更新

不貞による慰謝料請求とは、端的に言えば、配偶者が浮気をして、その浮気相手(及びその配偶者)に対し慰謝料請求をする場合をいいます。

この不貞慰謝料請求について、ご説明します。

 

1 不貞とは

  不貞とは何かというのが実は一つの問題です。肉体関係、性交渉が不貞なのは明らかですが、それらが必ず必要なのかという疑問があります。

  いろいろな見解のあり得るところですが、ひとつの見解として、以下が不貞の具体的な内容とするものがあり、以下の見解で妥当であろうと思います。

  ① 性交渉またはそれに類する行為

  ② 同棲

  ③ 浮気された者の立場に置かれた通常人を基準としてその夫婦の婚姻を破綻に至らせる蓋然性のある異性との交流・接触

  必ずしも性交渉を立証する必要はなく、性交渉があったかどうかは確実ではないが、普通の人から見て、そのような男女関係をがあれば、婚姻関係が破綻してしまうであろう関係を続けている場合、それは不貞であると言っていいと思われますし、裁判所もそのように判断するかと思います。

 

2 故意・過失

  不貞行為に基づく損害賠償を請求する場合、浮気相手に故意・過失がある必要があります。

  ここでいう故意は、浮気相手が浮気をした夫または妻が既婚者であることを認識していたことを言います。

  既婚者であるとは知らなかったのであれば、故意はありません。

  ただ、状況からして既婚者であると認識すべきであったといえれば、過失があるということになります。

  男女関係を結ぶ前には、相手が既婚者が確認すべき、確認していないのであれば、過失があるという見解もありますが、現実的ではないと考えられ、既婚者であるとお疑いを生じさせる具体的な事情がない限り、既婚者ではないと考えていた場合は、過失なしとするのが通常かと思われます。

  過去に婚姻していたのは知っていたが、離婚したと思っていたという場合ですが、この場合は、離婚したと信用するに足りる何らかの根拠が無いと、過失ありと判断される場合が多いのではないかと思われます。

 

3 不貞行為時に婚姻関係が破綻していたとの主張について

  不貞行為が行われた時期において、夫婦関係が既に破綻していた場合、その不貞行為については、不法行為が成立せず、慰謝料請求できないというのが最高裁判所の判例です。

  ただ、実務的には、この破綻の主張はなかなか認められていないというのが実態です。

  一方が他方の配偶者に不満を抱いていたり、関係が冷えきっているというだけでは、破綻になりません。

  夫婦で別居の事実がなく、同居をしていると、破綻は認められにくくなります。いわゆる家庭内別居というのはなかなか破綻とは認めてくれません。もちろん、家庭内別居状態の中で、離婚話が具体的に進んでいたというのであれば、別です。

  離婚調停の申立をしていたから破綻していたという主張もよくありますが、調停を申し立てていたからといって必ずしも破綻にはなりません。実務上は、離婚調停を申し立てていても、申立てた人の離婚の意思が確定的でないということも多々あり、このように考えられています。

 

 

こら以外については、追って追記していきたいと思います。

 

  

 

投稿者: アビーム法律事務所

2015.04.28更新

法務ノートです。

投稿者: アビーム法律事務所

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