破産

破産とは

資産よりも借金の方が多くなった場合、裁判所に申し出て、債務の返済を免除してもらう制度です。

破産のメリット

言うまでもないことかもしれませんが、破産の手続きをしますと、借金の返済をしなくて済みます。ただし、次に書くような不利益もありますので注意してください。

破産のデメリット

1.債務者は資産の多くを失います

借金の返済をしない代わりに持っている資産(住宅など)がなくなってしまうのは、致し方がないことといえるでしょう。

2.連帯保証人に迷惑がかかります

連帯保証は、債務者が支払えなくなったときの担保です。債務者が破産し借金を支払わなくなれば、債権者のサラ金などは、連帯保証人に借金の返済を請求していくことになります。

3.いわゆるブラックリストに載ります

破産後の一定期間、お金の借り入れや、クレジットカードを利用することが難しくなります。

4.警備員や保険外交員など、特定の仕事に一定期間就けなくなります

これら以外にもできなくなる仕事がありますが、それについては別のページに列挙しておきます。

5.破産手続きが終了するまで、引っ越しや長期の旅行に裁判所の許可が必要となる場合があります

詳しくは、別のページでご説明します。

6.『官報』に掲載されます

国が発行する『官報』という機関紙に、「破産者の氏名・住所・破産手続きをした日時・裁判所」などが記載されます。『官報』をみる一般人はほとんどいませんので、大きな不利益とはいえないでしょう。

7.「破産者名簿」に掲載されます

債務者の本籍地の市区町村役場が管理している「破産者名簿」(戸籍・住民票とはまったく別のものです)に記載されます。この「破産者名簿」を一般の方が見ることはできませんし、破産手続きが開始された後、免責許可決定(返済を免除するとの裁判所の決定)が出ますと、この名簿から削除されますので、あまり気にする必要はありません。

個人の破産手続きの流れ

1.債権者からの請求を止める

まず、弁護士が各債権者に対し、これから弁護士が介入して債務整理を行うので、今後は借り入れた方に借金の返済の要求をしないよう通知します。たいていはFAXで通知しますが、悪質な金融業者など携帯電話番号しか分からない場合には、電話で直接通知します。同時に、各債権者には、これまでの債務者との間の取引の経過記録(借入・返済の時期や額を時系列順に表記した書類)を開示するよう要求します。正確な債務額や過払い金がないかなどを確認するためです。これで、債権者からの請求を止めることができます。

 

弁護士からの連絡だけで請求が止まるのか? と疑問に思われる方もいるかもしれません。しかし、貸金業法や金融庁のガイドラインの定めにより、弁護士が介入した後は債務者に直接返済を要求してはならないことになっているため、ほとんどの貸金業者による請求はストップします。万が一悪質貸金業者が請求をし続けた場合は、弁護士が断固止めるよう要求し、請求を止めさせます。これで悪質な返済要求から解放され、平穏な生活に戻ることができます。

2.債務の引き直し計算

次に、各債権者から届いた借入や返済の経過記録(以下「取引履歴」といいます)に基づいて、借入の引き直し計算を行います。
引き直し計算とは、「利息制限法」に定められた上限金利で貸し付けがなされていたとしたら、いくらの借金が現在残っているのかを計算し直すことです。引き直し計算をした結果、一部の業者に過払い金があると確認できた場合、過払い金返還請求をしていきます。

3.破産手続き開始の申立書の作成・提出

破産手続きは、裁判所に申し立てることで始まります。したがって、まずは裁判所に破産手続き開始の申立書を提出することになります。
申立書の例を見ますと、書かないといけない項目が多く、大変だと思われるかもしれません。ただし、書くべき内容は、基本的に破産者の資産と負債の内容と破産に至った原因についてです。
破産するためには、支払不能・停止という状態になっているか、または資産よりも債務の方が大きい状態(いわゆる債務超過)である必要があります。このような状態であることを示すために、破産者の資産と負債の内容を詳しく説明する必要があるのです。

 

一方、ギャンブルや浪費などが原因で多くの債務を負ってしまっている場合、破産手続き開始を申し立てても借金の返済が免除されない場合があります。裁判所は、そのようなケースに該当しないかどうかを判断しなければなりませんので、説明を十分にする必要があるということになります。

4 破産審尋への出頭

破産手続き開始の申立書を提出して1から2カ月後、裁判所から呼び出され、借金を作るに至った経緯や資産・負債の状況について裁判官から質問されます。これを「破産審尋(しんじん)」といいます。破産手続きを始めるそもそもの原因があるのかを確認する手続きです。

 

東京地方裁判所や横浜地方裁判所では、破産を申し立てた方は、代理人に弁護士がついている場合に限り、この「破産審尋」に出頭する必要はありません。弁護士が裁判官と直接面談しますので、出頭は不要となっています。また、ほかの裁判所においても、出頭する必要がない場合があります。

5.破産手続き開始決定

「破産審尋」もしくは弁護士が裁判官と面談した結果、特に問題がなければ、裁判所から破産手続き開始決定が出されます。

6.同時廃止決定

破産手続き開始決定の際、資産がほとんどなく債権者への配当ができないことが明らかな方に関しては、同時廃止決定というものが破産手続き廃止決定と同時に裁判所より出されます。よく意味が分からない言葉ですが、同時廃止とは、債権者に配当できる資産がないので、複雑な手続きを進めることなく、この時点で破産手続きを止めてしまおう(手続きを廃止してしまおう)ということです。

 

一定程度の資産がある方や法人の場合、破産手続き開始決定と同時に、破産管財人という方が裁判所より選定され、違った手続きの流れになります。

7.免責審尋

破産手続きを止めよう、あるいは廃止しようということになっても、これで破産手続きすべてが終了したわけではなく、次に「免責」という手続きが必要になります。免責手続きが済まないと、肝心の借金の免除が受けられません。
法律的な理屈はいろいろとありますが、とにかく破産手続きで借金の支払の免除を受けるためには、免責許可決定というものが必要だと考えておいてもらえれば問題ありません。

 

破産法では、借金の原因が浪費やギャンブルだった方や、破産する前に資産を隠した方などは、借金の免除を受けられないことになっています。こういった方でなければ、裁判所から免責許可決定が出されるわけですが、それを確認するために開かれるのが免責審尋です。
破産者と裁判官が面談して行われます。多くの裁判所では、大きな部屋に破産者を集め、裁判官から申立書の記載内容に誤りはないか、今後の生活で気をつけることは何かなどの説明をするという方法がとられています。裁判官と1対1で面談になるケースはあまりありません。また、一部の裁判所では、免責審尋自体が行われず、裁判所に出頭することなく免責許可決定が出される場合があります。

8.免責異議申立期間

免責、すなわち借金の返済を免除することに対して、債権者が異議(反対の主張をすること)を申し立てることができる期間が1カ月程度設けられます。

9.免責許可決定

異議申立期間で特に異議が出ず、期間が経過すれば、最後に裁判所は免責許可決定を出します。

10.免責許可決定の確定

免責許可決定に対して不服の申し立てがなければ、免責許可決定が確定します。その結果、免責の効力が生まれ、借金の支払いが免除されることになります。
なお、この段階で破産を申し立てた方は、破産者ではなくなり、破産手続き中に受けていた一定の制限(引っ越しや旅行で裁判所の許可が必要であったり、一定の職に就けなかったりしたこと)が解除されることになります。

まずはご相談ください

借金を許してもらえるという観点ではなく、国民に保証されている平等を取り戻す制度として、破産を有効活用してみませんか。再スタートを切り、経済活動を通じてそれなりの納税を行えば、後ろめたさを感じることも少なくなるでしょう。そのために必要なのは、わずかな勇気と一本のお電話です。遠慮なくどんなことでも、お問い合わせください。

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